生態
里山や農耕地の多い地域に高い密度で生息する。
ほぼ完全な夜行性で、昼間は黄の根本やくぼみに自分で巣穴として掘り、休息する。タヌキは雑食性で、夜間はほとんど採食活動に費やされる。雑食性で植物では様々な果実類や堅果類、豆などの穀物類、トウモロコシなどを食べる。動物質では、昆虫やミミズ、カエルなどの小動物のほか、ニワトリやネズミなども捕食する。
糞は特定の場所に集中し、ため糞場をつくる。(鳥獣害対策の手引き2002より)
富山県内の状況
富山県の分布
富山県では、山麗や低山帯の広葉樹林に広く分布し、県内ではほぼ全域に生息している。集落の近くの丘陵地に多く、タヌキが生息していると思われる。
被害形態
一般的には、被害を回避するためには定着させないことが大切である。軒下や周囲の巣穴を特定し、いぶりだしなどで追い出す。また、餌となるものを徹底して除去する。雑食性であるために、人間の生ごみや残飯を盛んに利用する。野菜くずや生ごみ、落下果実などの放置が内容に徹底する。(鳥獣害対策の手引き2002より)
被害状況
野菜では、スイートコーンやトマトなどが食害されるとの報告がある。いずれも実が熟す時期に被害を受ける。果実や果樹では、イチゴやメロン、スイカ、ビワ、ナシ、カキ、リンゴなどが食害される。(鳥獣害対策の手引き2002より)
富山県内に関しては、トマトやスイカなどの野菜やメロンなどの果樹が被害を受けている。
被害防除対策
被害対策
ワイヤー式電気柵の設置も効果がある。地面より8cmと15cmくらいの高さで、2段程度の通電線を侵入側(通常山地側)に張ればよい。(鳥獣害対策の手引き2002より)
被害がひどい場合は、加害個体の捕獲などによる対処法もある。ただし、捕獲に関しては法的な問題があり、必ず地元の市町村の担当者に相談してください。
富山県内の対策状況
タヌキの被害防除に電気柵を設置することはほとんどない。網を使った簡易柵などの設置で被害防除が行われている。
その他
家屋の軒下などで、タヌキが子育てすることがあります。子育て中の子供を勝手に捕獲等はできません。衛生面など心配な方は、やはり軒下にタヌキが入らないよう工夫してください。以前に相談で、タヌキの子とクマの子を間違えておられる方がいました。確かにタヌキの子も黒っぽい色なので間違えるのかもしれません。(下の写真)
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