ウリカエデ(ムクロジ科(旧カエデ科) カエデ属)別名:メウリノキ
瓜楓 Acer crataegifolium

尾根の散策路などあちこちで見られる落葉小高木です。葉は対生。
福島県以南の本州、四国、九州に分布しています。
北陸には少ないとされていますが、県東部では確かに少ないものの県西部では結構あります。ねいの里でも多いです。

4月ころに1つの総状花序に黄色の花が咲き、6月には実ります。
雌雄異株とされていますが、まれに同株なのだそうです。カエデ科は性表現がバラエティに富む科なのです。
花は一つの花序に10個内外つきます。写真のものは花が8個ついているように見えますね。

翼果は、下の写真のように水平に広がるのが特徴です。

葉は普通はほとんど分裂しないか浅く3裂するのですが、これを決め手にしていると間違えることもあるので注意です。
3つにきれいに分裂しているものや、5つに分裂しているものもあり、一様ではないことも多いのです。
特に芽吹きの時期はいろいろな葉が出てくると感じていますので要注意ですね。


ついでですからウリカエデとウリハダカエデの違いを整理しておきましょう。葉の分裂数は除きます。

高さ 花の時期
花の数
葉の裏 果翼 生育場所
ウリカエデ 落葉小高木 4上旬〜5月
10個内外
無毛
幼葉では毛があることも多い。
ほぼ水平 やや乾燥する尾根や尾根近くの斜面
しかし谷筋にも出てくるので注意
ウリハダカエデ 落葉高木 4月下旬〜5月
10個〜15個
毛が多い。
脈腋にはかなりの毛
やや閉じる やや湿り気のある谷や斜面





2004年4月3日 この花は雄花のようです。花は8個ですかね。


2003年6月X日 (日付を忘れました。8日か22日なのですが)水平になるのが特徴です。



2003年12月14日 樹皮の様子。樹皮が瓜のようなので「ウリカエデ」です。
「ウリハダカエデ」も良く似ています。