ウバユリ (ユリ科 ウバユリ属)
姥百合 Cardiocrinum cordatum


展示館前最奥の池のほとりに見られる、高さ0.6〜1mの多年草です。
本州(関東から西)、四国、九州の山野の湿った林内に分布しています。

単子葉の中のユリ科に属していますが、葉は並行脈ではなく、網目状です。
このため、ユリ属から分離してウバユリ属とされました。

富山県のものは以前ハオオウバユリにしていたのですが、東北地方の大きくがっしりとしたものと比べると
やっぱりウバユリだなあ、と思いました。変種ですのでとらわれない方は気にせずに。
学名はとりあえず広義ウバユリで。


花は7〜8月。茎の上部に長さ12〜17cmの緑白色の花を横向きに咲かせます。
果実はさく果で晩秋から初冬に割れて、中に翼のある種子が風に乗って飛んでいきます。
こういう点は、ササユリなどのユリ属と同じで、昔は同じユリ属としていたのもうなずけます。

2017年8月3日



2004年12月11日


2021年11月11日 果実を割ったところ 中には種子があり周りには翼があります