コシアブラ(ウコギ科 ウコギ属)別名:ゴンゼツ
漉し油 Eleutherococcus sciadophylloides

尾根の散策路に時折でてくる落葉高木です。葉は5出複葉で互生します。
北海道、本州、四国、九州に分布する日本固有の植物です。
最近では、吉住釜付近の明るくなった場所で盛んに稚樹が出ています。

この新芽はおいしいのです。(ねいの里では取りませんけど。)
よくご飯と一緒に炊き込んで、コシアブラ飯を作ります。

この仲間のタカノツメは、ねいの里にはごく少しだけあります。

さて、この2つの区別点ですが、葉があるときは簡単です。
コシアブラは5出複葉、タカノツメは3出複葉です。

葉が無いときはどのように見分けますか?
冬芽の出てくる形や、葉痕の維管束痕の数で分かります。
タカノツメは名前の由来にもなっているように、側芽が先が尖って湾曲しているので鷹の爪のように見えるのです。
また、維管束痕の数は、コシアブラが11個以上、タカノツメが7個程度です。
これは小葉の数の差ですね。タカノツメの7個×5枚/3枚≒11.7です。今度数えてみてください。
さらに確実にするには、小枝を斜めに切ってみると良く分かります。コシアブラは隔壁髄、タカノツメは中実髄です。

花は8月〜9月、ウコギ科らしい長い柄のある散形花序で黄緑色の小さな花をたくさん咲かせ、果は10月から11月に黒く熟します。


2004年4月24日 稚樹を真上から写しました。



2004年11月20日 冬芽の様子





2004年11月20日  葉痕の様子。維管束痕は14個ほどありました。