芝生のはなし その2 芝生のお手入れ ~刈込み(芝刈)~

  • 刈込み(芝刈)
    刈込みは芝生の散髪です。伸びた葉っぱをちょうどよい長さに切りそろえてあげます。芝生がさっぱりするだけでなく、芝の分けつやほふく茎が増え、より均一で密度の濃い芝生になります。また、芝生に入り込んだ雑草を除去することもできます。 伸ばしすぎてから刈り込んだり、低く刈りすぎると、返って芝生を弱らせてしまいます。芝生を美しく長期的に維持するためには、草丈を伸ばさないように「少しずつ頻繁に」刈り込むことです。 メイングランドでは年間30回、広場などでは年間5~10回程度の刈込みをしています。 メイングランドではダブルカットといって、1回の刈込みで2方向から刈り込む方法をとっています。グラウンドにいろいろな模様ができるのは、リールモアと呼ばれる専用の芝刈機でグランドを往復したあとです。
    It’s wonderful & beautiful !!
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芝生のお手入れ ~施肥~

  • 施肥・液剤散布
    植物の生育に必要な養分を補給します。3要素と呼ばれるN(窒素)、P(リン酸)、K(カリウム)のほか、海草由来のミネラルや土中の微生物活性を高めるような資材を混ぜで散布しています。適切な資材を適切な量だけ与えることで、芝草の持つ本来の力が発揮され、より健康で美しい芝生をつくることができます。 メイングランドでは農薬をほとんど使っていません。どうしても必要なときだけ、微生物由来の農薬や植物由来の忌避剤を使うなどの工夫をしています。 元気な芝生では、芝草や土の中の微生物がうまく関わりあって、雑草が少なく病気や害虫の被害も少ないものです。この絶妙なバランスを最大限に活かすような管理を心がけています。
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芝生のお手入れ ~潅水~

  • 潅水
    夏期の干ばつが続くような時期には、潅水を行います。特に冬芝は夏の乾燥で「夏枯れ」を起こすこともあるので潅水が欠かせません。でも、こまめに水をやるとかえって逆効果になるので、土が乾いてきたときに「ゆっくり、たっぷり」がポイントです。 潅水はグランド内のスプリンクラーとホースを使って、早朝か夕方に行います。

芝生のお手入れ ~補修~

  • 補修
    サッカーや砲丸投げなど、競技でグランドを利用した後にはどうしても芝生が痛み凹凸ができてしまいます。これを早く回復させるため、損傷の激しい箇所に砂を撒いて平らにします。こうすれば、周りの芝生が速やかにその部分を覆ってくれます。 過度の損傷がある場合は、その部分を円柱状にくりぬいて健全な芝生と入れ替えます。こういうときのために、公園の一角にあるナーセリーで芝生を養生しています。0809
    砂を撒いて損傷を補修。損傷のひどい時は円柱状にくり抜いて周りを均し、健全な芝生を埋め戻します

芝生のお手入れ ~更新~

  • 更新(エアレーション、播種、目土)
    長い間芝生を利用していると、土壌が踏み固められたり枯れた葉っぱなどが過剰蓄積してしまい、排水不良や通気不良となります。土の中の微生物も根っこもうまく呼吸ができず、芝生の活性が下がって病虫害が起きやすくなってしまいます。 そこで、専用の機械を使って土壌に穴をあける「エアレーション」や芝生全体に薄く砂を撒く「目土」という作業を行います。こうすることで、土壌の通気性や透水性を高め、固結した土を柔らかくし、有機物の分解を早めることができます。 また、新たに種子を播種することで、芝生の密度を高めたり排水不良を和らげることができます。
    てきた土は回収します。
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