ウラジロ(ウラジロ科ウラジロ属)
Diplopterygium glaucum

水生庭園奥の湿地付近の斜面に若干見られる常緑性の中型シダです。
本州(新潟・山形以南)、四国、九州、沖縄の山ろくや山地の日の当たる場所に分布しています。

縁起の良いもののひとつとして正月飾りに使うので、このシダはご存知の方が多いと思います。
茎の先端から今年の葉をまるで夫婦のように2枚伸ばし、しかもそれが数年分ついていることが多いので、これを多世代がともに暮らして共白髪になるまで長生きしましょうね、ということなのでしょう。そして先端には葉に包まれた芽がついていて、まるで赤ちゃんのように見えるのです。そう思って改めてみてみると本当に縁起の良いシダのように思えてきます。

富山では決して多くはないのですが、ポツリポツリとあるようです。

写真のものは、茎が暗褐色を帯びており、普通に見るウラジロの茎が青々としているのとは違っていて、奇異な感じがしましたが、西陽が当たるところなのでこうなったのでしょうか。


2004年12月29日  この個体は2組の「夫婦」と、先っぽには「赤ちゃん」を抱えているように見えます。 




2004年12月29日 休止芽の様子。鱗片に覆われ、さらに托葉状の苞があります。





2004年12月29日 前年休止芽から伸びた柄の基部:鱗片が多いです。 




2004年12月29日 小裂片の様子上部では裂片が不連続になります。




2004年12月29日 裏面は真っ白と言うわけではありませんでした。