サヤヌカグサ (イネ科 サヤヌカグサ属)
鞘糠草 Leersia sayanuka

水生庭園のまわりに生育している、高さ40〜70cmの多年草です。
北海道(南部)、本州、四国、九州の水辺に分布しています。

イネにやや似ていますが、「サヤ」が「ヌカ」のようにあまり実らないので、この名前があります。
穂を見ているとイネに大変近い仲間なんだろうな、と思って見てしまいますしたが、
茎、特に節のトゲのような剛毛は、この属の特徴です。
この仲間で、アシカキ というのがありますが、こちらは、もっとひどく本当に足を切りそうです。

さて、ねいの里ではこのサヤヌカグサは、時折水に浮いていることがあります(抽水状態)。
この時、サヤヌカグサの節の部分の剛毛は見当たらず無毛なのです。
この点は、他の場所のサヤヌカグサの状況も調べていく必要があると思います。

花は、8〜10月。上部に5〜10cmの円錐状の花穂となります。

この植物のタイプ標本は、富山県の旧城端町のものということで、なんとなく
親しみを感じてしまうのです。

2012年10月7日  


節の部分に剛毛がある。