キタコブシ (モクレン科 モクレン属)
北辛夷 Magnolia kobus var. borealis

散策路に時折でてくる落葉高木です。葉は互生します。
母種のコブシは、北海道、本州、四国、九州、済州島に分布し、日本海側にキタコブシ分布しています。

4月ともなると、白い大きな花は咲き誇ります。
花は3枚の小さな花被と、6枚の花弁状の花被があります。ハクモクレンは9枚とも大きく花弁状ですので区別できます。
キタコブシは、太平洋側のコブシに比べると、花も葉もやや大きめで、キタコブシを見慣れていると、太平洋側でコブシを遠めに見た時「あれっ?タムシバがこんな平地に?」と思うことがあります。

モクレンの仲間は雌性先熟です。(雌しべが先に熟し、その後おしべが熟すこと。自家受粉を避ける方法の一つです)
下の写真は、花弁が開く頃にはもう受粉が完了していることが多いとのことです。
この柱頭が内側にねじれ始めていますが、受粉したのでしょうか?

花が開いた日ですので、おしべは外側のピンク色の棒状のものでまだ固く閉じています。
明日にはこれが開いて花粉を出しますが、どこから出すのでしょうか?
実は、おしべの内側に花粉をつけるのです。
普通のおしべは上に葯室があるので、ずい分違っていますね。

また、花被片、おしべ、雌しべがらせん状につくのもこの仲間の特徴です。

タムシバとの区別点は、
1 花は、内側の6枚が大きく、外側の3枚が細くて小さいが白く花弁状。(タムシバの外花被3枚は小さくてガク状)
2 花のすぐ下に葉がつくことが多い。
3 葉の裏は緑色(タムシバは白色)
4 どちらかというと山ろく湿性地に多い(タムシバは稜線や急傾斜地の上部に多い)
というところでしょうか。また、タムシバはもう少し標高の高いところにあると考えていいでしょう。



2004年4月3日 葉が花のすぐ下についていますね。

2004年4月3日 めしべの先が曲がり始めています。次の日にはおしべが開いてくるでしょう。
これは午後2時30分ころの撮影なのです。
おしべが花粉を出し終わる頃にになると、雌しべはまた真っ直ぐになって上向きになります。



2005年12月24日 冬芽の様子