ターゲットを絞る


芝生の病害や害虫については、実に多くの種類があります。病害では春ハゲ病、雪腐病、ラージパッチ、ゾウの足跡etc。
害虫ではコガネムシ、スジキリヨトウ、シバオサゾウムシetc。
学会発表も、1会場で1日を費やすくらいの報告がされます。

このレポートの冒頭でも触れましたが、ゴルフ場などで要求されるハイレベルの管理では、これらは皆、重大な病害と言えます。
それぞれに発生防止を図らねば、ターフ(芝生)品質が低下し、評判が落ち、客の入りが悪くなってやがて倒産です。

公園は倒産こそしないでしょうが、評価が落ちることはあるでしょう。
公園がキープしておかねばならないレベルといったものの検討には「利用者の不満」が重要な指標となるからです。

富山県の県立都市公園の管理レベルに当てはめると、それは経験的に、
「全体としてハゲた所がなくければいいかな」といった感じが、分かりやすいかと思っています。
(もちろん、こんな単純な見方をしている訳ではありませんが)

サッカーグランドには、もう少し上のレベルが求められることでしょう。


ラージパッチの激発。これは比較的、症状が重い方の状態。

その意味で、福祉公園のターゲットは、病害ではラージパッチ、害虫ではコガネムシやヨトウムシ類に限定しています。
どちらも激発すると裸地が生じる結果になるからです。
その他の病害についても、しっかりと手当てしたいのですが、財布との相談もあります。