芝生の新陳代謝


何事にも新陳代謝が必要です。
芝生のような草を、木(「木本」:もくほん)と区別して、「草本」(そうほん)と言います。
木本には永年器官があり、一度できた組織がその木が枯れるまで生き続けますが、草本にはそのような器官がありません。

というわけで、公園の広場に単一草種として植えられた永年器官を持たない芝生が長くそこに存在するためには、絶えず新陳代謝を繰り返す必要があります。芝生は「木」ではありませんから。

そのためには、前項のエアレーションなどで、わざわざ根を切り、そこから新しい根を出したり、上からまかれる砂を培地として、そこに新しい組織を発育させるしかないのです。
でないと、芝の根は、地表近くの狭い範囲で次第に老化して細くなってしまいます。
そうして、芝生全体の活力が低下して、元気のない、雑草や病害に抵抗力のないひ弱な体になってしまうのです。