サッチの弊害


サッチは枯れ葉ですから、そのままにしておけば必ずいつかは堆肥(肥料)になります。
別に悪いものではないように思いますよね。

枯れ葉が堆肥になるには何が必要かご存知ですか?
なんとなく湿り気が必要な気がしますよね。
なくてはならないのは土壌微生物の働きなのです。
枯れ葉に含まれる炭水化物や繊維質は、水と土壌微生物の働きがあって初めてチッソなどの肥料成分に分解されていくのです。

密度の高い芝生の層(立毛層)のわずかな隙間に上から貯まってくる枯れ葉はどうなるでしょうか?

下の方で土に触れて土壌微生物による分解が進むスピードよりも、上から新しい枯れ葉がたまってくるスピードの方がはるかに早いのです。
つまり、立毛層の中には、土に接触せずに宙ぶらりんの、まだ分解されない枯れ葉の層ができてしまいます。
肥料と呼ばれる「完熟堆肥」になる前の状態(これを「未分解有機質」と言います)が長く続きます。

ここに、各種の病原菌が巣食って病害の温床になるという訳です。