草地になるメカニズム


このテーマは、レポート「太閤山ランドの芝生管理について(平成10年1月)」に詳しく書きました。ここでは、その概要を再掲します。


★ 草地化の現状

芝生だった所が草っ原になってしまうのは、ある時に一瞬のうちにそうなるのではなく、いくつかの要因がからんで段階的に草地になっていくメカニズムがあります。
 

1 まずは、雑草種子が飛散してきて
2 それが発芽する
3 芝生と共に雑草も生育する
4 雑草の生育に芝生の生育が負ける
5 草種の転換が起こり
6 雑草に占有される
7 芝生が更に衰退し
8 やがて消滅する
9 完全な草地として定着する
これらのサイクルが成立するためには概ね1〜2シーズンが必要ですが、裏をかえせば、比較的早い段階で手を打てば元に戻すこと ( 美しい芝生に戻すこと )は可能だ、ということになります。
 
 
芝生が草っ原になっていく過程と対策
段階 状況 直接的対策 間接的対策
第一段階 雑草種子の飛来 なし
第二段階 雑草種子の発芽 土壌処理剤にて発芽抑制 芝密度確保(十分な肥培管理)
第三段階 雑草の生育 茎葉処理剤にて雑草故殺 頻繁な芝刈り
第四段階 優先草種逆転 茎葉処理剤にて雑草故殺
第五段階 芝生の消滅 張替え

以前は美しい芝生だったところ。
宿根性のチガヤが発生して、その部分の芝生は完全に見えなくなっている。