軸刈りの状況


“軸刈り”と言われても、どんな状況かお分かりになりますか?
これが、8月13日に撮影した、3週間前に軸刈りにしてしまった芝生の状況です。

  こういう失敗の状況をお見せするのは恥ずかしいのですが・・・。
  私(管理者)は、平成14年、とっても忙しくて自宅の芝生は放置状態でした。
  芝刈りも全然(このシーズンに1度も!)やっていなくて、遂に7月23日まで芝刈りをせずにいました。
  ふつうでは考えられないことですが・・・。

ここ富山県あたりでは、コウライシバが一番成長するのは6〜7月ころです。
この2ヶ月の間に、芝刈りをせずに放置しておいて、15〜20センチにもの高さになった芝生に芝刈り機を入れると、こういったことになってしまいます。これが、“軸刈り”の典型的な状況ですよ。

最後の芝刈りのとき(7月23日)、芝刈り機の刃の高さはだいたい3センチくらいでした。
この写真は、その芝刈りから3週間も経っているのですが、3週間たっても、青い葉っぱはほんの少ししか出てきていませんね。



○○パッチとか△△病といったような病害にしても、軸刈りのような怪我のような状態にしても、
植物の病気や傷などは、見かけ上は人間の皮膚にできた傷が治るような治り方はしません。

その罹患した部位が枯れ落ちて欠落して、そのあとに元気な組織(葉っぱ)がでてくることを待つしかないのです。ということは、治るには、あたらしい芽が旺盛に出てくる必要があるのです。

ただ、いくら最近のような暑い夏であっても植物としてのコウライシバの成長のレートは、8月になると降下局面に移行してきます。

もう7月下旬がピークで、それ以降は、葉っぱが伸びて出てくるスピードは意外なほどにゆっくりとしたものになります。ですから、この短く刈りすぎた時期が6月であれば、まだしも回復も見込めますが、7月も下旬となった時期の軸刈りでは、このようにシーズン中の回復は非常に難しいのが現実です。

おなじ日本シバの仲間であっても、ノシバは、葉っぱが大きく、コウライシバとはちょっと状況が違ってきます。
これは、同じ庭にある、同じ日に軸刈りにされたノシバの3週間後の状況です。