土壌処理剤と茎葉処理剤


除草剤と言うと、「草にかけて枯らせる薬」といったイメージが普通だと思います。
しかし、公園で一般的に使用している除草剤は、そうではありません。
雑草が生えてくる (発芽する)前に あらかじめ芝生 (土壌) に散布しておくものです。
土壌にまくので、このようなタイプの除草剤を「土壌処理剤」と言います。
薬が持つ「種子の発芽抑制」効果に期待しています。土壌処理剤は全面散布が基本です。
 
 
まずは、「生えてこないように」 しているのです。

これに対して、皆さんが普通にイメージしておられたタイプの薬を 「茎葉処理剤」 といいます。
呼んで字の如く、葉や茎にかけて故殺(処理)する使い方です。
茎葉処理剤は、雑草が生えている所だけにスポット散布が基本です。

これは、「枯らせる」 薬のことです。

茎葉処理剤と土壌処理剤とは、どちらが効率が良いでしょうか?

土壌処理剤です。

土壌処理剤の効果はたいてい3〜4ヶ月持続します。
これに対して茎葉処理剤は薬がかかった草や組織は死にますが、散布後に出てきた草には全く効きません。*
実は、雑草は厳冬の積雪期を除けばほとんど1年中、なにかの種が発芽しているのです。
芝生にとって一番手強い雑草であるスズメノカタビラは、10月頃から発芽を始めます。
いちいち茎葉処理剤を散布していたら大変です。
 


 
どちらのタイプの除草剤も、芝生には安全である、という共通点があります。
*  いくつかの例外はあります。