エアレーションの効用


NHKが発行している「趣味の園芸」という月刊誌があります。
ランやツツジ、キクやバラといった身近に植える園芸植物の育て方が載っています。
植物に応じた根の更新作業も、毎月のように載っています。

例えば鉢を大きいものに替えるといった作業では、必ず「根の整理」が書かれています。
鉢から土のついた根を取り出して、土を落とすと同時に根を少し切るのです。
新しい鉢に新しい土と一緒に戻します。

切った根からは新しい根が出て、その若い根が新しい土中から旺盛に養分を吸い上げるのです。


土壌は通常、固相、液相と気相という三相分布によって分析・評価されます。
三の相がバランスよく配分されているのが理想です。
芝生面は利用により常に踏圧がかかっていますので、一般的には気相が減り固相が増える傾向にあります。

固相が増大すると土壌が硬くなり、根が伸長することが困難になります。
そうして、酸素を取り込むことも難しくなります。

稲作に限らず、畑作に限らず、苗を植える前には必ず耕耘します(耕します)。
耕すということは、土壌の団粒化を促進することです。
畑作で耕耘することが、すなわち芝生ではエアレーションすることなのです。