「常に収奪される単一草種」のフィールドだからです |
この疑問はもっともでしょう。
事実、公園に植えて大きくなった木(たとえば下の写真:富山県岩瀬スポーツ公園のアメリカフウやケヤキなど)には、特には肥料をやりません。
しかし公園の芝生でネックとなるのは、これが「常に収奪される単一草種」の維持管理ということです。
難しい表現ですね。どういうことかと言うと、
この自然界で、ある区域にたった1種類だけの植物が、こんなにスゴイ密度で生息しているということは、とても異常なことなのです。
この異常な状態を長い間キープしていくには、やはり、いろいろな無理があるのではないかと想像されるじゃないですか。
自然のバランスを崩しているのですから、何らかの人工的な手当てが必要になります。
言ってみれば、それを「施肥」で補っている、といったイメージです。
全体として緑になっていればいいや!
つまり、芝生以外にもいろいろな雑草が生えていてもOK、
というのであれば、そういった必要はないかもしれません・・・
芝が養分を欲しがっているときに、
必要な分だけ与える必要があります。 |
芝生が旺盛に成長するとき |
越冬のための養分を体内に貯えようとするとき |
ちょっと待ってください。
ここで、サッカーをプレーするグランドは一般園地とは少し違います。
グランドや競技場は、利用によるストレス(へたり)が顕著です。
園地の倍は肥料をやって、倍ほど芝刈りが必要だと思っていてください。
できることなら使わずに済ませたいところです。 |
特に、競技場や人が大勢集まる広場などの芝生には、おおむね次のような条件によって、化学肥料を使わざるを得ない状況にあります。
腰を下ろしても衣服を汚さない(物理的に解けやすい) |
植物に吸収されやすい形に速やかに変化する |
大量に同質のものを入手できる |
散布した後に、利用上・景観上問題とならない |
→「化学肥料の問題」